東芝は30日、冷蔵庫や洗濯機などの白物家電事業を中国の家電大手、美的集団に売却することで最終合意したと発表した。同事業を手掛ける子会社の株式の80.1%を約537億円で譲渡する。美的が白物家電について、東芝ブランドを40年間使用することでも合意。同社の成長に大きな役割を果たし、日本の家庭に便利さを提供してきた白物家電事業が、中国資本の傘下に入ることが正式に決まった。
白物家電事業を行う子会社、東芝ライフスタイルは6月末に美的の子会社となる。早期退職者を募るため移籍する人数は変わるが、同社の従業員数は今月末時点で約1万2800人の見通し。東芝が持つ白物家電関連の5000件以上の知的財産も美的が引き継ぐ。
美的は「我々の家電の競争力は世界市場で非常に強化される」とコメントした。同社は東芝が販売網を持つ日本や東南アジアで販路を広げる狙いだ。