JR九州の青柳俊彦社長は15日、産経新聞のインタビューに応じ、枕木や砂利の点検・交換など線路のメンテナンスに、ロボット技術を導入することを検討していると明らかにした。
JR九州は、ローカル線を多く抱えており、鉄道事業は約140億円(平成26年度)の赤字だった。平成28年秋の株式上場に向け、鉄道事業の収支改善が求められている。
青柳氏は「ロボットに置き換えるのは、鉄道事業の効率化と安全化につながる。安全に対し、投資する」と述べた。
コスト削減だけでなく、鉄道作業員の高齢化進展と引退による「技能の断絶」への対応として、ロボット化を検討する。
同社は鉄道事業の黒字化に力を注ぐ。
今年3月に香椎線の複数駅を無人化し、乗客案内などを遠隔からのインターホン形式に切り替える「スマートサポートステーション」を始めた。「サービスと安全と、両方を伸ばすよい方法だ」(青柳氏)として、他の駅への拡大も検討する。