NTTドコモは27日、同社と民放各社の出資する子会社「mmbi」によるスマートフォン向け有料放送「NOTTV(ノッティービー)」を6月30日で終了すると発表した。平成24年4月に日本初のスマートフォン向け放送として、鳴り物入りでスタートしたが、近年のインターネット回線を使った定額動画配信などに押され、契約件数は目標の4分の1程度にとどまっていた。ドコモはmmbiを清算する方向で検討する。
ノッティービーは、平成23年7月に放送を終了した地上アナログ放送で使っていた周波数帯を利用する放送で、ワンセグより鮮明な映像や、回線の混雑で視聴が切れるなどのネット配信動画の欠点がない点に注目が集まっていた。しかし、サービスがドコモの一部端末に限られることや、どの携帯事業者のスマホからでも利用でき、いつでも自由に好きな動画を視聴できるネットフリックスなどの有料動画配信サービスが人気を集めていることから苦戦を強いられていた。
契約件数は今年末で600万件を目指していたが、今年3月末の175万件が最高で、10月末時点で147万件まで減少していた。