セイコーエプソンは19日、ロボット事業の売上高を今後10年間で現在の6倍超に引き上げ、1000億円を目指す計画を表明した。人間の目のように物体を3次元で認識し、力の加減もできる自律型双腕ロボットの実用化を急ぐほか、生産分野以外にもロボットの活躍の場を広げ、収益の柱に育てる。
先進国で少子高齢化が進み、生産現場を中心に人手不足が顕在化しており、同社は生産ロボットの需要の拡大を見込む。さらに、介護や家事支援といった新たな需要の掘り起こしも狙う考えだ。
同社は、インクジェットプリンターヘッドの製造などにロボットを使用し、ライン構築のノウハウを蓄積した。
2011年からは産業用ロボットの世界最大市場である中国・深セン市で生産を手掛けており、旋回アームを備えたスカラロボットでは世界トップシェアを誇る。