人口減少で急増する“空き家”関連ビジネスが活発化している。大京は沖縄の不動産会社と提携し、同社グループが分譲・管理するマンションを中心とした空室をリゾート滞在向けに貸し出す事業を開始。今後は東京や大阪など都市部でも展開する。住宅メーカー各社は、空き家を維持・管理するサービスに相次ぎ参入。リフォームや売却などの提案につなげる。悩む地方自治体と民間企業が連携して有効活用を模索する計画も出てきた。空き家問題のさらなる深刻化は必至で、今後も同様の動きは加速しそうだ。
沖縄で割安な利用料
大京グループの大京穴吹不動産が沖縄で始めた長期滞在サービス事業「旅家(たびいえ)」は、北谷(ちゃたん)町などリゾート地や市街地の中心部に建つ分譲マンションをリフォームし、1カ月単位で貸すサービス。7月から4物件で始め、今夏は東京のIT企業に勤める30代の社員らがロングバケーションを楽しんだという。好評のため、対象物件を大幅に拡充している。
家電など長期滞在に必要な備品をそろえ、リゾートホテルのような仕様に部屋を改修。「高級リゾートホテルよりは下。しかし、ビジネスホテルなどよりは上」(PM事業部の中村宇裕(たかひろ)・バケーションレンタル課長)の高級感に仕上げた。