スズキが、長年の懸案だった独フォルクスワーゲン(VW)との業務・資本提携を近く解消し、晴れて“独り身”になる。スズキが提携契約の解除などを求めて訴訟に発展していたが、国際商業会議所国際仲裁裁判所が8月29日にスズキの訴えを大筋で認定したためだ。
スズキは、莫大な投資が必要な環境・安全技術の開発で後ろ盾を失うものの、VWからの「独立」を手に入れる。米ゼネラル・モーターズ(GM)、VWと欧米大手との2度の“離婚”を経験したスズキだが、海外有名投資ファンドが出資するなど、国内外からの注目度は高い。
その理由は「新興国」「小型車」の成長2分野をガッチリ手中に収めているためだ。早くも、新しいパートナーの名前が浮上しており、モテモテぶりが際立っている。
のどに挟まった小骨
スズキの鈴木修会長は8月30日、都内で開いた記者会見で、「のどに(魚の)小骨が挟まった状態だったが、すっきりした」と飄々と語った。