具体的な改修方法は明らかにしていないが、VWは「試験と実際の走行の(排ガスの)乖離(かいり)をなくすための技術的な解決に全力で取り組む」と表明。想定されるのは、排ガス中の有害物質を減らして規制をクリアするため、浄化機能を向上させたりエンジンの燃料噴射を調整したりするなどの方法だ。
ただ浄化機能を向上させれば燃費の悪化や浄化装置の早期劣化につながる恐れがある。またディーゼルエンジンは、燃料の噴射を濃くすれば排ガス中の有害な窒素酸化物(NOx)を減らせるが、結果的に燃費は悪化するデメリットがある。
VWがこうした問題点を解決できているかは不明だ。作業自体はソフトの書き換えなどで済むとしても、改修の結果、燃費悪化などにつながれば所有者の反発を招く恐れもあり、難しい対応を迫られる。
一方、国土交通省が無作為抽出した個人所有車を調べる「抜き取り検査」の強化を検討していることが28日、分かった。