またETC2.0を利用して、20年の東京五輪・パラリンピックまでに首都圏の高速道路で渋滞解消を目指すことも目標に掲げられている。ただ、旧バージョンのETCのままでは2.0のサービスを受けられない。また渋滞情報などを収集するには、2.0の利用車の情報も必要だ。2.0対応の車載器には音声で情報を伝える発話型、カーナビゲーションやスマートフォンとの連動型などがあるが、いずれにせよ車載器などの買い替えが必要となる。
東京五輪までに、ETCユーザーを2.0へ更新させ、さらに非装着車を減少させるというのは、新国立競技場の建設以上に、期日に間に合わせるのが難しそうだ。
ここは一つ、車載器と双方向で情報をやり取りするだけでなく、インターネットを利用して広く叡智(えいち)を募ってみてはどうだろうか。
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【プロフィル】森山博之
もりやま・ひろゆき 早大卒。旭化成広報室、同社北京事務所長(2007年7月~13年3月)などを経て、14年から旭リサーチセンター、遼寧中旭智業有限公司 主幹研究員、57歳。大阪府出身。