日本郵便は13日、中国最大手の旅行会社である上海携程国際旅行社(Cトリップ)などと提携し、訪日中国人客向けに土産物の通販サービスを始めると発表した。出発前や到着後にCトリップの通販サイトで注文すれば、滞在先のホテルなどにゆうパックで商品を届ける。
中国人客は親族や知人に頼まれた土産物を大量に買い込むことが多く、「買い物の時間を節約して観光に充てたいというニーズに応じる」(Cトリップ日本法人の梁穎希社長)ことで、3年後には300億円の売上げを目指す。
日本製品の購買意欲が盛んな訪日中国人客の数は昨年一年間で約250万人に上り、うち80万人をCトリップの顧客が占める。日本郵便の中島直樹常務執行役員は「訪日客の需要を日本郵便の収益につなげる有力な事業モデルだ」と期待を語った。
サービスは15日に開始。「ふるさと小包」などを手がける日本郵便の物販子会社の商品調達力を活用して人気商品をそろえる。特産品や化粧品、家電など約1000品目でスタートするが、同子会社を通じて出品を募り、年内に2000品目を目指す。配送先も札幌・東京・大阪・沖縄の宿泊施設約600軒から始め、近く全国へと広げる計画だ。