台湾の大手放送局、台湾テレビはかつて経営難に直面していた。しかし2007年に会長に就任したホァン・ソン氏が経営再建を進め、11年度から黒字化。13年度は過去最高益となった。来日中のホァン会長は12日までにフジサンケイビジネスアイのインタビューに応じ、番組などソフトの輸出に積極的に取り組む姿勢を明らかにした。
--訪日の目的は
「社員旅行の一環だ。13年度は最高益となり株主への利益還元とともに、社員の努力にも報いたいと思い実行に移した。延べ約600人が日本を訪れた。今回の取り組みを通じ『台湾テレビの福利厚生は手厚い』という評判が広がり、他局からのヘッドハンティングをはじめとして優秀な人材の採用が加速していけば、といった狙いもある」
--経営を再建できた要因は
「徹底的なコスト管理を断行したことだ。制作面でも柔軟な姿勢で取り組んだ。良質な作品を生み出すケーブルテレビ局と組んで番組を制作したのも一例だ。結果として高い視聴率を稼ぎ出す番組を次々と送り出し、スポンサーの信頼も高まった。また台湾には優れた映画とテレビ番組、音楽を顕彰する3つの大きなイベントがあるが、すべてを当社が主催することで知名度とブランド力が向上したことも大きく寄与している」