今回、保険料等収入の通期見通しを開示したのは日本生命だけで、前期比横ばいの4兆8000億円。前期の4兆3532億円から「増加の見込み」とした第一生命が、通期でも日本生命を上回るかは不透明だ。
9月中間決算では、大半の生保が保険料の値上げで減収を余儀なくされた前年同期の反動もあり、保険料等収入は9社が増収を確保した。本業のもうけを示す基礎利益は8社が増益。円安で外貨建て債券の利息収入が円換算で膨らみ、株高で株式の配当金も増えた。この結果、運用利回りが契約者に約束した予定利回り(予定利率)を上回る「順ざや」を10社が確保した。
住友生命保険、三井生命保険、朝日生命保険の3社は運用利回りが予定利率を下回る「逆ざや」が続く。ただ、逆ざや額は縮小しつつあり、28日の会見で住友生命の古河久人常務執行役員は「15年3月期には逆ざやが解消する見込み」とした。