第一生命は、リスク度合いを選べる外貨建ての一時払い年金を子会社の第一フロンティア生命を通じて販売し、これが好調だった。一方の日本生命は、保障内容を充実した商品に力を入れたが、振るわなかった。
第一生命は、5800億円超を投じた米中堅生保、プロテクティブ生命の買収を12月に終える予定のため、16年3月期にはトップに躍り出ることが確実視されていたが、上乗せ効果を待たずに前倒しで実現した格好だ。
とはいえ、日本生命の国内最大手の地位はまだ揺るがない。本業のもうけを示す基礎利益の水準は9月中間決算で日本生命が1000億円近くも第一生命を上回り、15年3月期の通期でも約4400億円を見込む第一生命に対し、日本生命は約6200億円と大きな開きがある。「保有契約数や総資産でもまだ及ばない」(第一生命幹部)