燃料電池車は「先駆けてやるから意義がある」 トヨタ開発責任者・田中義和氏に聞く(3) (1/6ページ)

2014.8.11 07:02

大きなサイドグリルが印象的な、トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市

大きなサイドグリルが印象的な、トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市【拡大】

  • トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市
  • トヨタの燃料電池自動車(FCV)開発責任者、田中義和氏=愛知県豊田市
  • トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市
  • トヨタの燃料電池自動車=愛知県豊田市
  • 東京・杉並水素ステーション=東京都杉並区
  • 東京・杉並水素ステーション=東京都杉並区

“未来のクルマの音”で加速感を演出

 --クルマを運転する楽しみのひとつに「音」があるが、モーターで走るFCVの静粛性が、ドライバーから楽しみを奪ってしまうといった心配はないのだろうか。

 「このクルマにエンジンはありませんが、純粋なEVにはないものがあるんです。それは、エアーコンプレッサーが空気を大量に吸い込むときに出る『ヒーン』という音です。FCVは加速時に、パワーを出すためにたくさんの空気を取り込むのですが、その音が加速感を演出するのです。これが“未来のクルマの音”じゃないかということで、豊田社長も『もっと作り込めばひとつの特徴にできるんじゃない?』と言っていました。本当はその音を消し去ることも考えていましたが、逆に音を作って加速感を演出するのもありかなと思います」

 --FCVの海外展開について。主なターゲットは北米や欧州になると思われるが、発売に向けて日本国内と同じペースで動いているのか。また、インフラ整備は進んでいるのだろうか。

 「基本的には日本と同じペースです。ハイブリッド車も日本から始まりましたが、その1~2年後にはアメリカで販売を開始して、レオナルド・ディカプリオなどハリウッドのセレブにも『環境車』として選んで頂いた。FCVに関しては、日本で発売した半年後くらいにアメリカやヨーロッパで販売を始めようと思っています。アメリカでは、カリフォルニアを中心にステーションの準備も始まっていますし、ヨーロッパでも北欧やドイツで設置が始まっています」

航続距離を長く取れるクルマが価値を持つ

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。