ソニー、パナソニック、ジャパンディスプレイ(JDI)の3社がタブレット端末などに使う中小型の有機EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレーを共同開発するため、官民ファンドの産業革新機構の出資を受けた新会社を年内に設立することが30日、分かった。国内メーカーの技術力を結集し、先行する韓国のサムスン電子に対抗したい考えだ。31日にも正式発表する。
有機ELは液晶より薄く画質が鮮明なのが特長で、ソニーとパナソニックが大型テレビ用を中心に開発を進めてきた。だが、生産コストが高く、事業採算を確保するめどが立たず、継続が難しい状況にあった。
一方で、中小型の有機ELは、タブレット端末やノートパソコンでの採用拡大が期待されている。
このため、3社は革新機構の出資を受ける形で新会社を設立する。
新会社の名称は「JOLED(ジェイオーレッド)」。革新機構が70%、JDIが20%、ソニー、パナソニックがそれぞれ5%出資する方向で最終調整している。