米映画テーマパーク「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」(USJ、大阪市此花区)を運営するユー・エス・ジェイが平成27年度にも東京証券取引所第1部への株式上場を検討していることが9日わかった。上場によって市場から調達した資金を、数年以内に国内外で計画している新パーク建設などに充てる考えだ。
大阪市などが出資する第三セクターとして平成13年に開業したUSJは19年、東証の新興企業向け市場マザーズに上場した。その後、入場者数が落ち込み、リーマン・ショックなどで株価も低迷。米投資会社ゴールドマン・サックス(GS)が21年、全株式を買い取って上場を廃止して以降、経営再建に取り組むとともに再上場を目指してきた。
25年度の入場者数は開業直後に迫る1千万人を突破しており、USJは今月15日にオープンする人気映画「ハリー・ポッター」のエリアによって年間200万人程度の上乗せを見込む。約450億円に上る巨額投資をした同エリアの集客具合と大株主のGSの意向をみた上で、再上場について最終決断する方針だ。