西武鉄道やプリンスホテルなどを傘下に持つ西武ホールディングス(HD)は25日、東京証券取引所第1部に4月に上場した後、初めてとなる定時株主総会を埼玉県所沢市で開いた。上場を踏まえ、後藤高志社長は「企業価値や株主価値の向上にスピード感を持って取り組んでいく」と強調した。
約9年4カ月ぶりの再上場について、後藤社長は「西武グループは新たな成長ステージに入った」と説明。高輪・品川エリアの再開発に関する質問には「最大の地権者の一人として、前向きに参加している」と答えた。
昨年まで経営方針をめぐり対立していた筆頭株主の米投資会社サーベラスの関係者も出席したが、発言はなかった。サーベラスは西武HD株の35.45%を保有するが、主幹事証券の同意なしには10月19日まで保有株を売却できない。
出席した株主は448人で、経営陣とサーベラスが対立した1年前の940人と比べて半分以下。取締役8人の選任など会社提案の6議案を可決した。