大塚ホールディングス傘下の大塚製薬は15日、民間初の月面到達を目指すプロジェクトに参画すると発表した。同社の清涼飲料「ポカリスエット」の粉末などが入ったタイムカプセルを月に送り届ける。
参画するのは、月に大量の水が存在する証拠が昨年発見されたのを受けて企画され、来年10月に米フロリダ州でロケット打ち上げを予定している「ルナ ドリーム カプセル プロジェクト」。日本人の岡田光信氏が昨年設立したベンチャー、アストロスケール(シンガポール)が企画した。
タイムカプセルはポカリスエットの350ミリリットル缶に似た大きさとデザインで、重さは1キロ。部品点数は70点を超え、真空で放射線が強く、110度~マイナス170度の気温差がある月の過酷な環境に耐えるよう、外装の染色やアルミ素材の切削に日本の中小企業の技術が採用されている。ポカリスエットの粉末以外に、世界の子供たちから募った3万8000人分の夢を刻印したチタン製プレートも収める予定だ。