リニア計画で出遅れた関西財界 悔やむ戦略ミス…JR東海は独自路線貫く (4/6ページ)

2014.1.10 06:20

リニア中央新幹線の大阪同時開業を求めて関西財界などが開いた決起大会=平成25年12月、大阪市内

リニア中央新幹線の大阪同時開業を求めて関西財界などが開いた決起大会=平成25年12月、大阪市内【拡大】

 すれ違う思惑

 リニア計画では当初、南アルプスの通過をめぐり、山岳を貫く「直線ルート」と山岳周辺の自治体を通過する「迂回(うかい)ルート」が示され、最終的には直線ルートに決定された。東名間の中間駅設置でも自治体間での激しい綱引きなど、利害関係者の調整は難関だ。

 現在の東海道新幹線についても、自治体からの新駅設置の要望は絶えない。地元の要望で滋賀県内に計画されたものの、嘉田由紀子知事の誕生で一転、白紙撤回された新駅設置計画は記憶に新しい。当時、副社長として担当した山田社長は「約束をほごにされた」と不快感を隠さない。

 関西経済連合会などは「経営の自主性を重んじつつも、国の支援を」とするが、関西の金融関係者は「金は出しても口は出さない、なんて虫のいい話があるだろうか。国の金が入ったら、駅やルートに反映せざるをえない」と苦笑する。おひざ元の中部財界関係者は「JR東海の考え方を十分捉えていないのでは」と冷ややかだ。

「関西財界はリニアにどう取り組むか、JR東海や国と対話をしてこなかった」

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