京セラ創業者、稲盛和夫名誉会長の肝いりで作られ「イナモリストーン」と呼ばれる同社の人工宝石が、アベノミクスによる景気回復を背景に引き合いが強まっている。楽器や国産高級車内の時計の装飾にも採用され、高額消費の勢いを映し出している。
トヨタ自動車の高級車ブランド「レクサス」。セダンタイプ「IS」には、京セラの人工オパールをアナログ時計の文字盤にちりばめた特別装備が今年5月に登場した。価格は10万円アップ。
反射によって輝く淡いブルーが高級志向のドライバーを魅了している。10月からは楽器大手のヤマハが「質感が向上し、より楽器を持つ喜びが感じられる」として、限定モデルのフルートの装飾に採用。長野県の楽器メーカー、フジゲンのウクレレなどにも使われている。