「ルコゼード」は英エナジー・スポーツ飲料市場でそれぞれ首位、「ライビーナ」は英果汁・濃縮果汁飲料市場で4位のシェアを誇る。サントリー食品の鳥井信宏社長が「買収(決断)の決め手」と強調するほど強いブランド力を持っている。
両ブランドの12年の売上高は約5億1000万ポンド。英国のほか、東南アジアやアフリカなどの新興国でも展開しており、「(海外販路が手薄だった)アフリカやアジアへの参入のとっかかりとなる、貴重なアセットを獲得できた」(鳥井社長)という。
また、サントリー食品の欧州拠点には09年に約3000億円で買収した仏飲料大手オランジーナ・シュウェップスがあり、新たに英国に拠点を広げることで、原材料の調達や生産、物流を共通化することによるコスト削減や販路拡大など相乗効果も狙う。今後は新興国を軸に、両ブランドの売上高で年率5%の成長を目指す。