世界最大のカジノ都市マカオが、新たな観光戦略を進めている。昨年開業したアジア最大規模を誇る「シェラトン・マカオホテル、コタイセントラル」に続き、20日には五つ星ホテル「Palazzo Versace(パラッツォ・ヴェルサーチ)」の建設が発表されるなど、高級リゾート化を加速。隣接する広東省の珠海市や、近い将来、橋で結ばれる香港との連携も進め、カジノ目当ての中国人に加え、日本や欧米など海外からの集客増を目指す。
家族向けスイート
「シュレックだ!」「カンフーパンダもいる!」
午前9時、米ドリームワークスの人気キャラクターがダンスをしながら登場すると、満席のホテルの朝食会場は、子供らの歓声に包まれた。
7月から開始した特別朝食ビュッフェ「シュレック・ファースト」をはじめ、館内でのパレードや、ドリームワークスのキャラクターづくしの家族向けスイートルームなど、一日中ホテル内だけでも楽しく過ごせる仕掛けが人気を集めている。
こうした本格イベントで家族連れ客らを魅了するのは、昨年9月、埋め立てによる開発が進むマカオ中部のコタイ地区に開業したシェラトン・マカオホテル、コタイセントラル。総客室数3896室の巨大ホテルだ。買い物ゾーンを充実させ、カジノを前面に押し出していないにも関わらず、「開業4日後に稼働率100%を記録するなど、想定以上のスタートを切れた」(ジョセフ・ドルプ業務執行取締役)という。