秘密のベールを脱いだ日本での年間売上高は約78億ドル(約7500億円)。楽天が運営する「楽天市場」などの2858億円を大きく上回り、ネットや新聞紙上には「アマゾン、ネット通販で国内最大」の見出しが躍った。
とはいえ、数字そのもので両社を単純に比較できない。
まず、両社の収益構造が根本的に異なる。本やDVD、家電、日用雑貨などを直販するアマゾンは物品販売額をそのまま売り上げに計上するが、楽天の「売上高」は出店者からの手数料収入が主体だ。
さらに、ECサイト上での商品売買額を示す「流通総額」は楽天が約1兆4千億円で国内首位を維持している。アマゾンは流通総額も非公表だが、「売上高とほぼ同水準」(アナリスト)とされ、大きく差を付けられているとみられる。