タイ二輪車市場でホンダとヤマハ発動機の日系2社が激しくシェアを争っている。2社合計のシェアは約90%となっており、同70%で最大手のホンダを20%のヤマハ発が追う一騎打ちの構造だ。タイの現地紙ネーションなどが報じた。
2012年のタイ二輪車市場の販売台数は前年比6%増の213万台。うちホンダが149万台、ヤマハ発が49万台と2強はそろって過去最高を更新した。ヤマハ発は12年の販売目標台数を60万台に設定、シェア30%を目指していたものの、ホンダの壁にはね返された格好だ。
ヤマハ発幹部は「政府による四輪車購入への減税措置が予想外に響いた」と述べ、相当数の消費者が二輪から四輪に流れたとの見解を示した。今年も減税の影響は残るとみており、二輪車市場全体の販売台数は220万台程度になると見込んでいる。
同社は今年、燃費効率がよく、タイ独自のデザインを採用した新車種を複数投入するほか、マーケティングに昨年の倍の6億バーツ(約19億円)を投じて販売を強化。販売台数で55万台、シェアで25%を目指す考えだ。