ドコモが格安スマホ潰しの“秘密兵器”投入 価格650円のオリジナル機種「MONO」

 
NTTドコモの冬春モデル発表会に出席した女優の高畑充希さん=19日、東京都中央区(寺河内美奈撮影)

 NTTドコモは19日、今月末から来年3月にかけて発売する冬春モデルの新商品13機種を発表した。この中で異彩を放つのが、「初のドコモオリジナルブランドのスマホ」をうたう「MONO(モノ)」だ。販売価格は約650円。格安スマホに対抗する“秘密兵器”として市場に送り込む。

 MONOは、1年間の端末使用を前提にした割引の適用という条件つきながら、一括約650円で購入できる。月々の支払いから端末料金がなくなるので、通信料金などだけにぐっと軽減される。

 2年間分割払いでは割安感があるスマホは少なくないが、総額で約650円というのは破格といえる。

 同日の記者会見で吉沢和弘社長は「お客様の大切な『モノ』にいうことで名付けた。ベーシックな機能の新定番のスマホ」と話した。

 MONOは、中国の通信機器大手、中興通訊(ZTE)に製造を委託した。高音質通話の「Volte(ヴォルテ)」や防水機能など基本的な機能を備えながら、格安価格を実現したという。

 一方、ドコモが今秋に発売を予定していた、韓国サムスン電子のスマホ「ギャラクシーノート7」について、吉沢社長は「10月に米国で2回目のリコールがあったことで発売を見送る決定をした」と述べ、今月13日の米消費者製品安全委員会のリコールまでは、発売に向けて調整を進めていたことを明らかにした。

 ノート7で見込んでいた販売分は、「Xperia(エクスペリア) XZ」などの高機能端末で補う考えだ。