トヨタの5月国内生産は12%増 熊本地震の減産から回復、2カ月ぶりプラス

 

 トヨタ自動車は29日、5月の国内生産台数が前年同月比12.4%増の約24万2千台となり、2カ月ぶりに前年実績を上回ったと発表した。熊本地震の影響で4月に大部分の車両組立工場を一時停止し、減産した分の挽回に向けて生産増強を始めたため。

 熊本地震で約8万台の減産につながり、トヨタは年内をめどに挽回する計画だ。5月末にはグループの部品工場で爆発事故が発生し、一部の車両生産ラインを止めたが、5月の影響は軽微だった。稼働を全面再開した6月6日までに約1万台の減産となったという。

 国内と海外を合わせた世界生産は、主力のハイブリッド車(HV)「プリウス」の新型車効果もあり、11.8%増の約75万台。海外生産はアジアなどで増加し、5月として過去最高となった。輸出は北米やアフリカ向けが減り、1.7%減の約11万1千台だった。