リニア大阪延伸時期短縮へ検討開始

 
リニア中央新幹線の車両=山梨リニア実験センター

 2027年の名古屋開業を目指すリニア中央新幹線について、自民党の特別委員会は24日、JR東海が45年に計画している大阪延伸時期を短縮するための検討を始めた。財政投融資の活用などで同社の資金負担を軽減する案が有力で、低金利を足がかりに高速交通網の整備を加速させる。

 リニア中央新幹線の早期整備は、18日に素案が示された政府の「骨太方針」でも明記されるとみられ、委員会幹部は「JR東海の自主性を尊重するが、検討してもらえるのではないか」と期待感を示した。

 リニア中央新幹線の建設などはJR東海の自己資金で賄われ、27年の名古屋開業後は同社の経営体力回復のため、大阪延伸工事の着工までに一定期間を要するとされる。政府・与党は資金負担の軽減で、延伸工事の早期着工が可能とみており、JR東海にも検討を促す考え。