2014.12.5 05:19
環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉に参加する日米など12カ国は7日から、米ワシントンで交渉官会合を開く。12日までの予定で、難航分野の政治決着の舞台となる閣僚会合の開催に向け、どこまで地ならしができるかが焦点だ。
ただ、鶴岡公二首席交渉官は4日、ワシントンへの出発前に成田空港で記者団に対し、次回閣僚会合の開催に関して「今回の会合後、ただちに政治的な決断を仰ぐような状況になるとは思っていない」と述べ、地ならしには時間がかかるとの見通しを示した。
今回の会合は11月に北京で開かれた首脳・閣僚会合後、初の本格的な協議となる。首脳・閣僚会合では日本が合流した昨年に続き年内の大筋合意を断念した。
交渉を主導する米国は来年2月には大筋合意に持ち込みたい意向だが、次回閣僚会合開催のめどもたっていない。
今回は7日から分野別に担当交渉官による作業部会が開かれるほか、8日からは交渉全体を統括する首席交渉官による会合が予定されている。知的財産や国有企業改革など難航分野の妥協点を探るとともに、日米など2国間の関税協議も進める見通しだ。