東海道新幹線の開業から10月で50年。大量輸送手段として国際的に高速鉄道のインフラ整備が加速する中、日本の新幹線は安全面で世界最高レベルだ。「台湾新幹線」と呼ばれる台湾高速鉄道が日本の技術を導入したのを皮切りに、次の50年に向けて新幹線システムの海外輸出が走りだす。
生活スタイル変えた
「台湾新幹線は交通機関の枠を超え、ライフスタイルを変えるインパクトだった」。新幹線を運営する台湾高速鉄路(台湾高鉄)の広報担当、楊淑●(=女へんに亭)さんは力を込める。日本が海外へ新幹線システムを輸出したこれまで唯一のケースだ。
台湾新幹線は1988年に台湾政府が計画し、台湾高鉄が建設。総事業費は約1兆8000億円に上った。最高速度は時速300キロ。台北(台北市)-左営(高雄市)間の約345キロを最速96分で結ぶ。在来線では4時間半かかる。
2007年に開業。13年までに乗客数は延べ2億4000万人を突破した。台湾高鉄を利用する女子大学生の張馨予さんは「台湾のどこに行くにも便利になった」と笑顔で話していた。