中国鋼鉄工業協会はリポートで、中国鉄鋼業の今年の利益は昨年の10倍超に、さらに2014年は約12倍の210億元(約3520億円)になると予測している。
リポートは同協会の財務統計に加わっている全国重点統計対象事業団体86社について報告。今年9月の利益水準は上昇を続け、利益は33億元、売上高利益率は1.07%と、近年最高だった。
中国冶金(やきん)科工集団の徐向春副総経理はこれについて「今年の利益増は昨年の利益基数が過度に低かったため」と説明。鉄鋼業という巨大産業にとっては、10倍の成長でも実質的な変化とはいえないという。
今年第1~3四半期、全国重点大中型鉄鋼企業86社の利益は実績ベースで113億元だったが、前年同期は60億元の赤字だった。このことが同協会の「10倍増」という数字につながった形だ。