2015.6.8 06:00
シンガポールで開かれたアジア安全保障会議の会場で握手する中谷元(なかたに・げん)防衛相(左)と中国人民解放軍の孫建国・副参謀総長。孫氏の会議での一連の発言は、中国の孤立を助長させた=2015年5月30日(AP)【拡大】
漢民族は狡猾な策略こそが知恵だと信じて疑わず、欧米や日本などは権謀術数によって操れ、優位に立てると過信する。しかし、同一文化内では通用するものの、異文化に強要すれば自国崩壊につながる。
モンゴルやトルコ系王朝、満州族に敗北を喫し、過去1000年において漢民族が大陸を支配できたのは明王朝(1368~1644年)時代ぐらい。ルトワック氏は自信を持って断じる。
「漢民族に(自身が思っているような)戦略の才はない」
賢者を気取っても、中国はどこか間が抜けている。滅亡へと誘う弱点が奈辺に在るのか、中国に悟られてはなるまい。知ったところで、聴く耳は持たぬだろうが…。(政治部専門委員 野口裕之/SANKEI EXPRESS)