2015.6.8 06:00
シンガポールで開かれたアジア安全保障会議の会場で握手する中谷元(なかたに・げん)防衛相(左)と中国人民解放軍の孫建国・副参謀総長。孫氏の会議での一連の発言は、中国の孤立を助長させた=2015年5月30日(AP)【拡大】
同時に環球時報紙は《米国の狙いが単に威嚇と嫌がらせならば(戦争回避に向け)自制を働かせる》とも。不利になると「今日はこのくらいで勘弁してやるかっ!」とボケる、強がり漫才を聴いているかのよう。
下品な恫喝が孤立助長
が、笑って済ませられる時期はもはや過ぎた。中国軍系シンクタンク常務副会長の羅援・退役陸軍少将(65)は「局地戦の準備をしている。米国は絶対に勝てる自信が有るのか」と凄む。
2014年にも「中日が開戦すれば東京を火の海にする」と発言したが、言葉には気を付けた方がいい。ストレス解消も結構だが、国家が発する下品な恫喝は国際的孤立を助長する。
もっとも、自身の行いに目をつぶり、行儀よく大哲のフリをする上から目線も鼻につく。習氏は3月末、国際会議で演説し、異なった政体や文化を許容するアジア共同体構築を念頭に、儒者・孟子(紀元前372頃~前289年)の教えを引き説教を垂れた。