鹿島は4日、建設現場で働く有能な労働者を対象に手当を積み増す「マイスター制度」を新設することを明らかにした。これまで年10万円を上限とする報奨金制度はあったが、マイスターに支給される手当は従来の5倍以上の年50万~60万円に大幅に増える。労働者の待遇改善に加え、ゼネコン各社の間で奪い合いになっている優秀な“職人”を囲い込む狙いもある。
同社は下請け業者(協力会社)の技能労働者を育成し、定着を促す目的で、「E賞(優秀技術・技能者報奨金)」と呼ばれる報奨金制度を設けており、鹿島発注の工事に貢献した現場の基幹労働者の中で優秀と認めた人に対し、年間10万円を上限に報奨金を支給してきた。
今回、同社は現行制度を「もう一段階グレードアップ」(幹部)させ、特に優秀な基幹労働者らに職能手当を支給する「マイスター制度」を新たに導入することを決めた。