「和歌山ラーメン」を全国区に押し上げた井出商店の井出紀生社長は「県外の百貨店で実演販売などもしていますが、和歌山の認知度は低い。景気も悪く、どのラーメン店も客足は減ってきている。タクシーが走ってくれることはうれしい」と話す。その一方で、「ラーメンだけでなく、和歌山市の活性化になればいいし、運転手さんの売り上げにもつながればいい。ラーメンタクシーでお越しの客には50円引きとかゆで卵をサービスなども考えたい」という。
広がる期待感
和歌山県タクシー協会の西村芳通専務理事は「お客さんを呼んでいただけることはいいこと。具体的な話し合いはこれからだが、協力したい。今年は東京でタクシーの営業が始まって100年。和歌山でも100周年のイベントを8月5日に行うので、そのときに何らかの啓発イベントでもできれば」と歓迎する。
寺西館長は「ドライバーが勉強して説明してくれるのはすばらしいこと。他府県に自慢できるラーメンをドライバーだけでなく市民も一緒になって説明できるようになれば、より一層よいのでは」と、期待を募らせる。
一方で、“先輩格”の琴平バス・タクシー部の糸田川課長は「とにかく頑張ってくださいとしかいいようがないですね」。
果たしてどれだけのドライバーが共鳴し、観光への波及効果はどうなるのか。うどんタクシーをお手本に試行錯誤が続く。