すると、病気から身を守る最大の防衛策は、「同僚に手伝ってもらえる人徳を持っている」ということになる。その代わり、別の人が病気になった時は進んでその人の仕事をする「お互い様」の精神を持つ必要があるだろう。
不思議なことなのだが、毎日の入稿があるネットニュースの編集者になってから13年だが、この間、毎年恒例行事のごとく発生する“喉の痛み”以外で病気になったのは前出の「インフルエンザのようなもの」の時の1回しかない。
職場のルール整備と自己防衛策
「病は気から」という言葉があるが、実はこれって本当なのかな、と今は思っている。最大の予防方法は、「イザとなったら代打はいるけど、できれば代打を頼まない方がいいな。絶対に風邪をひきたくないな」と思う気持ちなのでは、と思い始めた。いや、モーレツサラリーマン・社畜的根性論なのは分かっている。
だが、周囲のフリーランスと話をしても、「オレも“自分商店”的な仕事をしていますが、会社員時代よりも病気をしなくなりました」という話を聞く。よっぽど高齢で持病もない場合は、「病は気から」はある程度は事実なのではなかろうか。
それと、「風邪」の予防だが、まずは職場で「風邪をひいたら絶対に休め」というルールを作るとともに、自己防衛策としては「満員電車を避ける」というやり方でかなり回避できる。満員電車に乗った場合、身動きが取れないから隣にゲホゲホと咳をする人間がいたら逃げることができない。「そんなことを言っても定時に間に合わないじゃないか!」という反論があるかもしれないが、「だったら1時間早く行けばいい」と思うのである。そのうえで、1時間早く帰らせてもらうような交渉を職場としても良いのではないだろうか。
【ビジネストラブル撃退道】は中川淳一郎さんが、職場の人間関係や取引先、出張時などあらゆるビジネスシーンで想定される様々なトラブルの正しい解決法を、ときにユーモアを交えながら伝授するコラムです。更新は原則第4水曜日。アーカイブはこちら