会社によって“色”がちがう 受付嬢のメイク
受付嬢だった時、必ずメイクをきちんとして仕事に就くことが徹底されていました。そして、受付嬢が目立つことを良しとしない会社もある中で、私は比較的“バッチリメイク”を求める会社を選んで働いてきました。私の個性や考え方が活かせるのは、どちらかとえいば受付嬢としての存在を前に押していきたい企業だと考えたからです。
会社はイメージアップのために受付のスタッフに制服を用意しています。その制服を着用するには、それにふさわしい身支度をすべきで、それで初めて受付嬢としての任務を果たせると思います。メイクも、提供すべき価値や担っている役割に準ずるのだと思います。
では、そのメイクをめぐる規則が窮屈に感じたかといえば、そうではありません。受付嬢だった当時、自分に足りないものを補ってくれ、良いところを際立たせてくれるのがメイクだったからです。
わたしが毎日メイクをして出社する理由
転身したいま、“バッチリメイク”の規則はなくなりました。それでも、わたしにとって出社時のメイクはまさに「ルーティン」。朝のウォーミングアップであると当時に、スポーツ選手がおこなう「ルーティン」といえるかもしれません。
私がメイクにかける時間は15分程度です。毎日メイクをする時間は自分と向き合う時間だと思っています。一日の中で自分に向き合う時間を取ることは意外と難しいものです。肌の調子をみて自分の体調を把握したり、当日のスケジュールを頭で確認しながらアイシャドウの色を選び、自分を「臨戦態勢」に持っていきます。メイクを終えた自分を見て、「よし、今日も一日頑張ろう!」と思えます。
私が“戦う”相手とは?
仕事にメイクをしていく女性は誰の視線を気にするのでしょうか? 化粧品を販売する「ナガセ ビューティケァ」がおこなった「働く女性の『メイク』に関する意識調査」では、メイクをするときに意識するのは「職場の同僚女性」の目であると答えた女性が最も多かったようです。女性は男性よりも同性である女性の視線を気にする傾向があるようです。
私はというと、男性の目線・女性の目線、そのどちらでもありません。ただ、その日に接する人々を意識してはいます。社外の方とお会いする時は、好印象を持っていただきたいですし、商談や接客に望む際は真摯な姿勢を理解してもらうためのメイクを心がけます。
また、社員を率いる人間として、社内の目も意識します。社長という立場だからこそ身なりは一番整えていなくてはならないと思いますし、もっというと憧れられるような存在でいなくてもいけないとも思います。