元受付嬢CEOの視線

「マスク論争」に元受付嬢が一家言 重い花粉症でも私は着用を許されなかった

橋本真里子
橋本真里子

マスクはあくまで非日常の道具

 「風邪をひいている」「花粉症がひどい」などの理由によるマスク着用は当然です。勤務中も、業務内容に支障がないのであれば活用したいものです。つまり、骨折したらギプスをするように、マスクも一時的な対処ツールなのです。

 しかし最近は、マスクをすることがこうした非日常的なことでなくなりつつあるように感じます。どちらかというと、人を「遮断」するため、話しかけられるのを防ぐために着用している人もいるのではないでしょうか。

 私は、予防目的以外でマスクを常用している人が多い国は、世界的に見ても日本だけなのではないかと思っています。これは「自己表現が苦手」「内向的」といった日本の国民性を象徴しているような気がしてなりません。「マスク論争」は、コミュニケーションが多様化する今だからこそ、向き合うべきテーマだと思います。

橋本真里子(はしもと・まりこ)
橋本真里子(はしもと・まりこ) ディライテッド株式会社代表取締役CEO
1981年生まれ。三重県鈴鹿市出身。武蔵野女子大学(現・武蔵野大学)英語英米文学科卒業。2005年より、トランスコスモスにて受付のキャリアをスタート。その後USEN、ミクシィやGMOインターネットなど、上場企業5社の受付に従事。受付嬢として11年、のべ120万人以上の接客を担当。長年の受付業務経験を生かしながら、受付の効率化を目指し、16年にディライテッドを設立。17年に、クラウド型受付システム「RECEPTIONIST」をリリース。

【元受付嬢CEOの視線】は受付嬢から起業家に転身した橋本真里子さんが“受付と企業の裏側”を紹介する連載コラムです。更新は隔週木曜日。

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