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【試乗インプレ】顔もサイズも◎だけど…マツダの新型アクセラ、肝心の使い勝手は?(後編)

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【試乗インプレ】顔もサイズも◎だけど…マツダの新型アクセラ、肝心の使い勝手は?(後編)

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 夏に大幅改良が施されたマツダの主力車「アクセラ」。前編では走行性能を中心に実力を確かめたが、後編では内外装や使い勝手、燃費性能や総評をお伝えする。(文・大竹信生 写真・瀧誠四郎)

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 今回試乗したのはアクセラのセダン。前編で検証した通り、コーナリング時の操縦性を追求した新技術「G-ベクタリング コントロール(GVC)」を搭載した新型アクセラは、パワフルな2.2リッターディーゼルターボエンジンと滑らかな操舵性が魅力の「誰にでも運転しやすいクルマ」だということが分かった。

 もう「ジャパニーズ・カー」はダサくない

 後半はまずデザイン面から見ていこう。ご存知の方も多いかとは思うが、マツダ車はデザインに統一感があってどれもよく似ている。これは同社のデザイナー、前田育男氏が「クルマに命を与えて生命感を出す」ことを目的に全車種に導入した『魂動(こどう)』というマツダのデザイン思想だ。

 もちろんアクセラにもその理念はしっかりと宿っている。全体的なシルエットは要所にエッジを効かせていて、どことなく筋肉質。瞬発力とスピードのある肉食動物を彷彿させる。5つの点を結んで形成する「5ポイントグリル」や、そのグリルを起点にサイドに流れる切れ長&釣り目のヘッドランプは、魂動デザインの象徴。アクセラも一目で「マツダのクルマだ」と直感できるアイデンティティーを継承している。実は今回の改良で、外装にも細かい変更が加えられている。

 見た目の好き嫌いは人それぞれだが、筆者は魂動デザインを素直に美しいと思っている。10年以上のイギリス生活で耳にたこができるほど「ジャパニーズ・カーはダサい」とからかわれた経験もあるが(逆に故障の少ない品質の良さはよく褒められた)、今のマツダなら彼らを文句なしに黙らせることができると思っている。実際、魂動は世界中で数々のデザイン賞を受賞している。ちなみに、「試乗インプレ」を筆者と一緒に担当している大阪勤務の小島純一記者の口癖は、「CX-3は最近のSUVでダントツにかっこいい」「ロードスター、マジで欲しい」というほど、マツダに“夢中”だ。部員の間では魂動デザインがモテモテなのだ。

このニュースのフォト

  • 知りたい情報だけを分かりやすく配置したインパネ
  • 綺麗にまとまったコンソール。ナビの操作に使うコマンダーコントロールや、電動パーキングブレーキのスイッチは、簡単に手の届く範囲に配置している。ただ、エアコンの操作スイッチはもう少し上にあるとうれしい
  • 綺麗にまとまったコンソール。ナビの操作に使うコマンダーコントロールや、電動パーキングブレーキのスイッチは、簡単に手の届く範囲に配置している。ただ、エアコンの操作スイッチはもう少し上にあるとうれしい
  • エアコンの操作スイッチ。広報車はシートヒーターやハンドルヒーターも装備していたが、エアコンのスイッチと配置が上下逆でもいいのでは?
  • 吹き出し口の縁取りは、なんとなくマツダのエンブレムの「M」をかたどったようにも見える。モニターは小さめだが、逆に視界を遮る心配はない
  • 内装はシックで落ち着いた雰囲気。上級グレードはホワイトレザーシートも選べる
  • 落ち着いた雰囲気の運転席
  • パワーウインドーのスイッチ周りはピアノブラック調。光沢が綺麗だが、引っ掻き傷は目立ちやすい
  • i-stop(アイドリングストップ機能)や車線逸脱警告などを操作するスイッチ類
  • ボンネットと給油口の蓋を開けるスイッチ
  • 運転に必要な情報を表示するアクティブ・ドライビング・ディスプレイ。速度やナビの進路、交通標識を読み取った情報など確認できる
  • 運転席はオプションで10wayパワーシートを装備
  • ステッチ入りのファブリック素材のシート。体を包み込むような形状でホールド性が高い。座り心地は硬め
  • アクセラはコンパクトセダンではなくミドルセダン。居住性は見た目以上に高い。レッグスペースやヘッドクリアランスには、身長172センチの筆者でも余裕があった
  • 前席の車内灯は電球色(オレンジがかった暖かみのある色)
  • 助手席のバニティミラー。ランプは柔らかみのある電球色(肌色に近い色)
  • ETC車載器はサンバイザーの後ろに隠れるように収納する
  • 人間工学に基づいてデザインされた使いやすいインテリア。エアコンの操作スイッチがやや使いづらいこと以外、不便さやぎこちなさを感じる場面はなかった
  • オルガン式アクセルペダルを採用することで、フロアにつけたかかとがずれにくいというメリットがある。足元は広々としていて運転しやすいのだが、ペダルの奥をよーく見るとむき出しが気になる。あちらこちらに配線も…
  • 後方から接近する車両の存在を、ミラー鏡面のインジケーターで知らせるブラインド・スポット・モニタリング(BSM)
  • マツダの「魂動デザイン」を象徴するシンボルの一つ、「5ポイントグリル」。5つの点を結んで五角形を形成している
  • タイヤサイズは215/45R18
  • 照射範囲をコントロールする「アダプティブLEDヘッドライト」を採用
  • マツダの「アクセラ セダン」。カラーはマシーングレープレミアムメタリック。横須賀市の立石海岸で撮影
  • マツダの「アクセラ セダン」。カラーはマシーングレープレミアムメタリック。横須賀市の立石海岸で撮影
  • マツダの「アクセラ セダン」。カラーはマシーングレープレミアムメタリック。横須賀市の立石海岸で撮影
  • マツダの「アクセラ セダン」。カラーはマシーングレープレミアムメタリック。横須賀市の立石海岸で撮影
  • パワーたっぷりの2.2リッターのディーゼルターボエンジン
  • 3段脚立が余裕で入るトランクルーム。奥行きも実用レベルだ
  • 目の前に海が広がる立石公園の無料駐車場。波飛沫には注意を!(iPhoneで撮影)
  • 目の前に海が広がる立石公園の無料駐車場。波飛沫には注意を!(iPhoneで撮影)
  • 黒っぽい「マシーングレー」は重厚感を漂わせて存在感たっぷり
  • 横須賀市佐島にあるトンネルから出てくるアクセラ
  • 重厚感たっぷりのカラーに身を包んだミドルサイズのボディはなかなかの迫力だが、車重はたったの1.4トン
  • 鉄の塊のように黒光りする「マシーングレー」のカラーリング。きらりと光るLEDヘッドランプもきれいだ
  • マツダのデザインテーマ「魂動」を反映したミドルサイズのスポーティーセダン
  • 住宅街を走るアクセラ
  • 住宅街を走るマツダ「アクセラ」
  • 住宅街を走るマツダ「アクセラ」
  • 住宅街を走るマツダ「アクセラ」
  • マツダ「アクセラ セダン」のサイドビュー。遠くに湘南の海を望む
  • 葉山マリーナで海の乗り物に囲まれる「アクセラ」。ここには写っていないが周囲には数千万円~数億円クラスの高級クルーザーが所狭しと並んでいた
  • 葉山マリーナで海の乗り物に囲まれる「アクセラ」。ここには写っていないが周囲には数千万円~数億円クラスの高級クルーザーが所狭しと並んでいた

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