【試乗インプレ】ホンダ・オデッセイHV 見た目はアグレッシブだけど走りの実力は?(前編)
更新今年2月、ホンダの上級ミニバン「オデッセイ」に待望のハイブリッド(HV)モデルが追加された。ミニバンといえば広い室内空間や3列シートが主な特徴で、ファミリー層を中心に根強い人気を誇る定番車種の一つ。約3年前に発売された5代目オデッセイに、クラストップの燃費性能を誇るというHVモデルが仲間入りともなれば、気になるオトーサンも多いはず。今回、メーカー側の勧めもあって、スポーティーな走りを意識した「アブソルート」というモデルを試乗した。というわけで、HVの燃費性能や実用性に加えて、アブソルート(=絶対的)な走行性能も併せてチェックする。(文・大竹信生 写真・瀧誠四郎)
ニーズが合致したミニバン+HVの組み合わせ
少し前まで「ミニバン人気に陰り」なんて話を聞いたりもしたが、最近は日産自動車が「セレナ」、ホンダが「フリード」の新型モデルを発売するなど、様々なサイズのミニバンの発表が相次いだ。筆者はどちらの発表会にも足を運んだが、会場にはメディアが殺到するなど改めてミニバンの注目度の高さを実感した。8月の新車販売ランキングでは軽自動車が引き続き上位を占める中、トップ10にトヨタ自動車の「シエンタ」と「ヴォクシー」がランクインするなど、セールス面でもミニバン人気は健在だ。確認のためいくつかの資料に目を通すと、日本ではHVの保有台数も着実に伸びている。こうした世間のニーズに応えるように登場したオデッセイのHVは、消費者に新たなチョイスが増えたという意味でまさに待望のモデルのはずだ。
今回試乗した「オデッセイ ハイブリッド アブソルート」は、2.0リッターガソリンエンジンに、走行用と発電用の2モーターを組み合わせた前輪駆動(FF)モデル。スポーツ色の濃いアブソルートは、ベーシックタイプのHVより最低地上高が10ミリ低く、タイヤも1インチ大きい17インチを装着している。見た目もエアロパーツを身にまといアグレッシブな印象を与える。販売価格は税込み400万円ジャストだ。