SankeiBiz for mobile

喜びや感謝の気持ち引き出してくれた ジェイソン・ムラーズ

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのエンタメ

喜びや感謝の気持ち引き出してくれた ジェイソン・ムラーズ

更新

シンガー・ソングライター、ジェイソン・ムラーズ。最新作では愛や信念、いやし、環境問題、心の平穏といった普遍的なテーマについて歌う。サーファーでもある=2014年2月3日(提供写真)  「アイム・ユアーズ」の大ヒットで知られるジェイソン・ムラーズが、最新アルバム「イエス!」を発表した。アルバムタイトルから察するようにポジティブな歌が多く、柔和なアコースティックサウンドを重視した、心にしっとり寄り添う温かみや優しさにあふれた内容だ。

 「レイニング・ジェーンと過去8年間一緒に曲作りをしてきて、その数々を振り返ってみたら美しい作品集になっていた。ポジティブな曲をパフォーマンスするのが大好きな僕としては、これらの楽曲は僕の総合的な使命にすごくフィットすると思ってアルバムにしたわけさ」

 共演の女性4人組

 レイニング・ジェーンとはロサンゼルスで活躍する、女性4人組のフォーク・ロック・バンド。歌がすてきなのはもちろん、クラシックを学んだシタール奏者やチェロ奏者に加え、マルチミュージシャンもいるという。

 「彼女たちの演奏は多様で、しかもその音色が天使のよう。そのことが僕の心を開いてくれて、僕が違う風に歌ったり、演奏したりするように導いてくれた。つまり、僕から喜び、幸せ、感謝といった気持ちや、安定感といったものを引き出してくれたんだ」

 曲作りでは、全員が楽器をピックアップしてジャムセッションをはじめ、彼がストーリーを歌で語り始める。そこから心を動かすパートや曲にフィットするフレーズを、一緒になって作っていく。しかも、「クワイエット」のように最終的な歌い方に落ち着くまで、50回から60回も自宅で歌って録音した曲まであるという。

 さて、ジェイソンの自宅にはソーラーシステムによるアボカド農園があり、長年べジタリアンとしても知られている。最近は地球温暖化の現状を知るために南極へ行くなど、環境作りのための活動にも力を入れている。

 「南極に行った時に、もっと自然環境に目を向ける必要があると開眼した。それで、庭で過ごす時間を増やすことに決めたんだ。だから『バック・トゥー・ジ・アース』という歌は“庭での生活によって、僕がどんなすばらしい気分になるか”ということを歌っているのさ」

 この歌に限らず、ナチュラルでいることを心掛けている彼の歌は、忘れかけていた何かに気づかせてくれる。(音楽ジャーナリスト 伊藤なつみ/SANKEI EXPRESS

 ■Jason Mraz 1977年、米バージニア州出身のシンガー・ソングライター。99年、サンディエゴのコーヒーショップから音楽活動を開始。2008年、シングル「アイム・ユアーズ」が世界的に大ヒット。グラミー賞2度受賞。人身売買に反対するための運動の一環としてミャンマーでフリーライブなども行っている。今秋11月に来日公演あり。

ランキング