SankeiBiz for mobile

スラリ 足長くみせる「魔法の裁断」

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのエンタメ

スラリ 足長くみせる「魔法の裁断」

更新

 スリムでスラっと足の長い体形は現代の女性の憧れだ。ないものをあるように見せるだけでなく、女性の美しさや強さをふんだんに引き出し、着心地の良さを追求する英国のファッションデザイナー、マリア・グラシュヴォーゲル(44)が、今年もロンドンファッションウイークに出展した。

 ファッションショーのキャットウオークを歩くモデルがまとっているものは、どれも自然な色使いで、エレガント。しかも、ダイナミック、かつ軽やかなものばかりだ。

 「女性に好まれる、美しい服を作ることこそ、デザイナーである自らの使命だと強く信じています」とマリア。

 「布の裁断技術と、それをどう身体にフィットさせるかで女性は大きく変わります。私にとってデザインとは、最終的にその洋服を着る人のことを考えて創作することです」と強調した。

 「女性の魅力引き出す」

 ロンドン本店は、アトリエも兼ねている。マリア自身が顧客の応対をすることも多い。消費者の反応が何よりも楽しみだという。そこで直接受けた反応が、次の創作につながっている。

 マリアの代表作「マジック・パンツ」は顧客から大好評を得ている作品の一つである。大胆な裁断技術と、身体に合わせる独自の手法、布の材質と品質にこだわって完成した。定番の黒色は、上に合わせるもの次第で、オフィス用にもパーティー用にもなる。

 試着してみると、肌触りがよく、腰とヒップにぴったりとするのに、苦しくない。さらに、足が長く見える。

 2011年にシンガポール店をオープン。欧州とアジアにおける体形の差をものともせず、地元での反響は大きい。シンガポールでの成功の理由について「女性の魅力を引き出すことが、私のブランド精神であり哲学です。サイズも、さまざまな体形、身長の女性による試着の後に決めます。それゆえ、私がデザインした洋服の多様性と目的は、世界中の女性に共通しているのです」と話す。

 日本への展開も!?

 残念ながら日本にはまだ店舗がない。そういった海外の顧客に対応するために、近年、オンライン・ショップをオープン、世界各国への配送を始めた。日本の顧客に関しては、多くがマリアのコレクションを求めて、ロンドン本店を訪ねてくるという。日本への展開も近い将来に実現するかもしれない。(ロンドン フリーライター、樋熊泰奈/SANKEI EXPRESS

www.mariagrachvogel.com

ランキング