奨学金の返還
御自身が過去に貸与型奨学金を利用しており、現在奨学金の返還中の人は、奨学金返還に関する対応策があります。
<奨学金返済の対応策>
(1)減額返還
毎月の奨学金の返還を減らすことのできる制度です。一定期間返還額を減らし、併せて返還期間を延長することができます。1回の申し出で12カ月延長でき、最長15年延長することができます。
(2)返還期限猶予
奨学金の返還期限を猶予する制度です。承認されると一定期間の奨学金返還が猶予されます。返還を先延ばしする制度であり、免除されるわけではありません。猶予期間は通常は10年までとなりますが、事情によっては制限がなくなる場合もあります。
いかがでしょうか。住宅ローン、学費・教育資金、奨学金返還と3つの大きな支出をやりくりする方法をお伝えいたしました。公共料金などは比較的スムーズに支払い猶予ができると考えられますが、今回の3つは公的な証明書が必要であったり、条件が細かく定められるなど希望する人全員が利用できるわけではありません。
しかし、このような制度はそもそも知らなければ使うことができません。ですから、まずはいろいろな制度があるのだということを覚えておいてください。もし、お知り合いに今回の制度が利用できそうな人がいたら、教えて差し上げてください。新型コロナウイルス感染症は情報の共有も大切な対策となりえるのです。
【お金で損する人・得する人】は、FPなどお金のプロたちが、将来後悔しないため、制度に“搾取”されないため知っておきたいお金に関わるノウハウをわかりやすく解説する連載コラムです。アーカイブはこちら