中高私立と塾通いで3000万円!? 「教育費貧乏」に転落する親たち
配信元:PRESIDENT Online 更新それだけではない。下宿して大学に通うと、仕送りが必要になってくる。地方から東京の大学に通うケースがもっとも高く、生活費として平均で月々14万円ほどが必要だ。奨学金やアルバイトで賄っている学生も多いが、この金額をすべて仕送りするとなると4年間で472万円。パソコンや生活必需品などを買い求めると、500万円は軽く超えてしまう。
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地方の私立中高を出て、東京の私立大の理工系で大学院まで進学したとすると、生活費をフルに仕送りした場合、3000万円近いお金がかかる計算になる。もちろん、医学部や歯学部だともっとかかる。さらに、首都圏に住んでいても、子どもを私立小学校に進学させたり、途中で塾に通わせたり、大学入試で浪人したりすると、もっと費用がかさむ。進学の選択肢は今やたくさんあり、どの道を選ぶかで教育にかける費用が大きく変わってくる。教育費の捻出に頭を痛めることだけは間違いないが、教育費貧乏だけは避けたいものだ。
安田賢治(やすだ・けんじ)
1956年、兵庫県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。大学通信入社。30数年にわたって、大学をはじめとするさまざまな教育関連の情報を、書籍・情報誌を通じて発信してきた。現在、常務取締役、情報調査・編集部ゼネラルマネージャー。大正大学講師。著書に『中学受験のひみつ』『笑うに笑えない大学の惨状』など。近著に『教育費破産』がある。
(大学通信 安田賢治=文)