社員の「座り過ぎ」は体に悪影響… 運動できるオフィス増加、業績もアップ
更新110メートルの通路
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電線大手のフジクラ(東京都江東区)は小学校の校庭などに置かれ、ぶら下がって遊ぶ遊具の「うんてい」を職場に設置した。パソコンを続け猫背になった体を伸ばしリフレッシュしてもらおうという配慮だ。
「打ち合わせで行き詰まると『うんていやろうか』という話になる」(人事担当者)。女性社員は「体が伸びて気持ちがいいし、気分転換になる。男性も結構ぶら下がってます」と話す。
同社は平成21年から社員の健康を会社の活力につなげる取り組みを開始。歩数計の配布などを通じ、意識を高めてきた。医療費増の要因にもなるメタボリックシンドロームと判定される社員が減ったほか、売上高、営業利益なども伸びた。
NTTソフトウェアの横浜事業所(横浜市)ではオフィスの壁を取り払い、サッカー場並みの全長110メートルの通路を障害物なく歩けるようにした。「席にいるかどうかがすぐ分かるので、気軽に立ち寄って打ち合わせができる」(同社)。社員からは「歩く習慣が身に付き、普段も運動するようになった」といった声も上がる。