変わり種の起業家による海藻養殖「Zeewaar」社
そのダッチ・ウィード・バーガーに海藻を供給しているのは、アメリカ人弁護士とノルウェー人起業家という変わり種の女性二人による「オランダ初の海藻養殖場」を擁するZeewaar社。オランダに縁のあった二人は、天然の海藻が食用やその他の用途のために乱獲され海洋生態系を乱していることを憂慮し、オランダ沿岸に海藻の養殖場を設立。現在100%養殖ものの昆布やワカメなどを、主にレストランや食品会社向けに出荷している。こちらは養殖に専念し、小売りとPRは外食産業に委ねた形だ。
他にも北海における漁業の可能性を探索するNPO団体「北海漁業財団」が2014年から真昆布の養殖に乗り出したり、2017年に当時の経済担当国務次官補が今後の食糧政策の方針として、「海藻のような健康的でサスティナブルな食糧の普及を促進する」と述べたり、海藻食はじりじりと国の上層部も巻き込み波及しているが、需要の拡大にはまだまだ企業のアピールが必要と言われている。
サスティナブルなスーパーフード・海藻の世界への普及のため、食生活に欠かせないものとして海藻と付き合ってきた大先輩として、日本にもできることがあるかもしれない。(ステレンフェルト幸子/5時から作家塾(R))