買い上げ率が想定以下…苦戦続く百貨店 ハルカス効果も期待外れか
更新冬を抜け出せるか
23年に開業したJR大阪三越伊勢丹(大阪市北区)は販売不振のため、7月末から売り場面積を約6割縮小する改修工事に入った。来春の改装オープン後の中心施設として、カフェなどを備えた滞在型の大型書店を開業して集客力を高める考えだが、その成否については楽観視はできない。
景気は回復基調をたどるものの、個人消費は依然として力強さを欠く。仮に今後、個人消費が上向いたとしても、過当競争という構造的要因を抱えたままの大阪の百貨店業界では、巨額の投資を伴う改装オープンや増床すら、顧客獲得や売り上げの増加にそれほどの効果をもたらしてくれない。
決定打を見いだせない大阪の百貨店各社。長く厳しい“冬の時代”を抜け出すことができるのだろうか。