アブジャの閑静な住宅街。アート作品が並びカフェが併設された空間に、起業を支援する団体「ベンチャーズ・プラットフォーム(VP)」がある。共有スペースでは起業を目指す若者が活発に意見交換している。
昨年設立されたVPは資金援助をしたり役所の申請手続きを代行したりしている。昨年は7件の支援枠に約400件の応募があった。
同様の団体はナイジェリアのほか、ケニアやウガンダ、コートジボワール、セネガルなどにも広がる。
汚職や腐敗で役所が十分機能せず「若者は自分が動かないと国が変わらないと感じている」(VP幹部)という。
オバソラペ・アビオラさん(30)はVPの支援を受け、ナイジェリアで家庭教師の派遣業を立ち上げた。国の教育予算が少なく親の不満が根強いところにチャンスを見いだした。教師と生徒の相性をコンピューターで照合。生徒が教師を評価し改善につなげている。アビオラさんはアフリカで起業が増え続けると予測する。「国に問題が多いほどベンチャービジネスの未来は明るい」(アブジャ 共同)