トランプ氏の当選を阻止するため、「嫌い」なクリントン氏に仕方なく投票する-。そんな女性有権者は少なくない。ニューヨーク州のロチェスター工科大に通うカリーナ・モラーさん(20)もその一人だ。クリントン氏について「選挙に勝つために意見をコロコロ変えるところが信用できない」と話し、「彼女が人々の心をつかめないのは、性別が女性だからではない。女性カードを使い過ぎるからだ」と言い切る。
クリントン氏の最大の「弱点」は若い世代だ。民主党の予備選で、1980年代以降に生まれたミレニアルと呼ばれる世代は「民主社会主義者」を自称するサンダース上院議員(75)に熱狂。本選では若者層の支持拡大に重点を置いたが、万全ではない。
米全国紙USAトゥデイなどが行った世論調査(10月11~13日)では、ミレニアル世代の男性の65%がクリントン氏に投票すると答えたものの、女性は47%。同氏とトランプ氏以外の候補に投票すると答えた女性は、男性の3倍に上った。同紙は「女性の間で、女性大統領誕生への熱気はみられない」と分析した。