【ベルリン=宮下日出男】英国を目指す移民や難民が集まるフランス北部の港町、カレーにあるキャンプをめぐり、英仏両国が対策強化に乗り出した。キャンプは今年、一部が撤去されるなどしたが、移民らが再び急増。英側は港周辺に新たな壁を建設すると表明し、仏もキャンプ撤去などを進める考えだ。対応次第では現地で緊張が増す可能性がある。
英国のグッドウィル移民担当相は7日、「これまではフェンスをつくってきたが、今度は壁だ」と語り、近く建設を始めると明らかにした。計画では壁は高さ約4メートル、長さ約1キロで、仏側との合意に基づき英側が資金を負担して年内完成を目指す。
移民らは英仏海峡をフェリーや海底トンネルで渡るトラックに潜り込んで渡英を図る。港への道路にはフェンスもあるが、ロイター通信によると、今回はコンクリートも使って壁を建設し、増強する方針という。