ＧＤＰ年率０．７％増に上方修正　４～６月期改定値、設備投資引き上げ

　内閣府が８日発表した２０１６年４～６月期の国内総生産（ＧＤＰ、季節調整済み）改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比０．２％増、このペースが１年続くと仮定した年率換算で０．７％増となり、８月発表された速報値の前期比０．０％増、年率０．２％増から上方修正された。最新の統計を反映し、企業の設備投資が引き上げられたことが主因で、プラス成長は２四半期連続となる。

　需要項目のうち、設備投資が速報値の０．４％減から０．１％減へと大きく上方修正された。新たに織り込まれた４～６月期の法人企業統計は、卸売業、小売業、建設業などが弱い一方、不動産業や鉄鋼業、化学工業が好調で、マイナス幅の縮小に寄与した。公共投資も１５年度補正予算の執行が進んだことを反映し２．３％増から２．６％増へと上振れした。

　他の需要項目では、個人消費は０．２％増、住宅投資は５．０％増と、いずれも速報値から横ばいとなった。

　生活実感に近いとされる名目ＧＤＰは、前期比０．３％増、年率１．３％増で速報値の前期比０．２％増、年率０．９％増からわずかに上方修正された。