韓国観光公社が、THAAD配備が発表された7月8日を起点にその前後5週間の訪韓中国人客数を比較したところ、発表後5週間の訪問者数は102万8千人で、発表直前5週間の88万7千人より15・9%増えていたという。
だが、朝鮮日報の取材に対し、ある観光業界関係者は「中国人客は、7、8月に関してはそれ以前に予約した通り訪韓した。THAADの影響がどうなるかはもう少し後にならないと正確に分からないだろう」と慎重だった。
中国一辺倒から抜け出せるか…
実際、THAAD配備決定の影響で、韓国と中国の間で観光・MICE分野の協力にほころびが生じているという。MICEとは、企業などの会議(Meeting)、企業等の行う報奨・研修旅行(インセンティブ旅行=Incentive Travel)、国際機関・団体、学会などが行う国際会議(Convention)、展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字だ。
韓国経済新聞(電子版)によれば、中国側がすでに一部の訪韓行事の取りやめを通知し、中国人客の比率が高い観光・MICE業界では「チャイナリスク」が現実化するのではという懸念の声が強まっているとしている。